こんにちは、関西外大御殿山キャンパス店の田中です。
皆さんは、アメリカの進化生物学者ジャレド・ダイアモンド博士ってご存知ですか?
以前世界的ベストセラーになった『銃・病原菌・鉄』という本を書かれた方です。
私は残念ながら最初の数ページで挫折してしまいましたが、以前NHKで、ダイアモンド博士がロサンゼルス近郊に住む高校生・大学生にされた講義が放送されていまして、それがとても面白かったんです。(現在金曜日に再放送中です。)
ご興味があればぜひ見ていただきたいのですが、若い学生さん向けに話されているので比較的分かりやすい英語を使われていると思います。(私は日本語吹き替えで見ましたが。)
内容も、「生物の寿命がどう決まるのか」「宇宙人はいるのか」など興味深い内容ばかりなのですが、このシリーズの中で私が一番ビックリしたのが、農耕を取り上げた回でした。
世界史の授業で習ったような古代文明が生まれたのは、家畜や穀物として育てるのに適した動植物がもともとその場所に生息していたからだそうなんです!(チグリス・ユーフラテス川流域には小麦・牛・羊・馬の原種、中国には米の原種など。)家畜として飼いやすい性質を持っている動物だったり、品種改良しやすい穀物というのは、実は数少ないんだそうですよ。
そこで生まれた農耕文化が他の地域にも伝わって行くわけですが、東西の方向には気候帯(気温、雨の量など)が同じなため早く伝わり、南北では気候が温帯~熱帯~寒帯と大きく違うためになかなか伝わらなかったそうです。
世界地図を見ていただくとすぐ分かるのですが、ヨーロッパから中国は東西(横)方向にほぼ同じ緯度(高さ)でつながっていますよね。東西の文明交流の道シルクロードなんて、まさにその緯度上です。文明の交流によって、さらに新しいものを生み出して発展していったので、歴史的・経済的に重要な国がいっぱいです。
逆にアメリカ大陸やアフリカ大陸は南北に長くて気候が違うため、そういった発展が起こりにくく、現代の経済格差にもつながっているんだそうです。
「へ~」という感じですが、留学先で世界情勢の話になった時にでも思い出していただけるとうれしいです。