こんにちは、関西外大御殿山キャンパス店の田中です。
外国語と言えばまず英語ですが、他の言語を勉強されている方もいらっしゃいますよね。
あらゆるタイプのテキストが揃っている英語に比べると、どうしても中級レベルのテキストが少なくて勉強を続けにくいのが共通の悩みかと思います。私はフランス語、イタリア語、中国語を少しずつかじってきましたが、中級レベルまで続いているのはイタリア語だけです。(テキストだけのせいではないと思いますが・・)
身に付かなかった言語が多いですが、英単語を見て「これはフランス語から来てるな」「イタリア語(ラテン語)から来てるのかな」と分かると、少しだけ得した気になります。
英語は発音がイレギュラーな単語が多くて、単語ごとに覚えないといけないケースも多いですが、進化の途中でいろいろな言語から言葉を取り入れてきた影響なのかもしれませんね。
ところで、欧米で使われている文字、アルファベット(ローマ字)の由来と言えば古代ローマ帝国ですが、支配されている地域の公用語はラテン語でした。
私は大学時代に1年間ラテン語の授業をとっていましたが、とても複雑な言語で、例えば星(star)を表す単語stella(ステッラ)はこのように活用されます。
主・呼格・・単数stella、複数stellae
属格・・単数stellae、複数stellārum
与格・・単数stellae、複数stellīs
対格・・単数stellam、複数stellās
奪格・・単数stellā、複数 stellīs
なぜこんなにややこしいかと言いますと、英語での「to、for、of」などの便利な単語が少ないため、名詞自体を活用しているからなんです。さらに、日本語でも動詞の五段活用・三段活用などを学校で習ったと思いますが、ラテン語の活用もいくつかパターンがあるので、使いこなすのはとても難しいです。
古代ローマ時代の遺跡に行くと、ラテン語で文字が刻まれていますが、ローマ帝国崩壊後のヨーロッパでは、ラテン語は聖職者や貴族階級で使われるくらいになってしまったようです。完全に教養やステータスのための言語ですね。現代ですと、ラテン語は生き物の学名に使われているくらいです。
<例>
ホモ・サピエンス・・homo =人、sapiens =賢い
数学の世界では、インドで0(ゼロ)の概念が発明されたことで高度な計算が出来るようになったそうですが、言語の世界でも便利な発明がたくさんあって現代の言語になったんでしょうね。
英語って、フランス語・イタリア語に比べてもすごくシンプルですし、英語が現代の共通語として使われている理由の1つでもありそうですよね。
英語を頑張られている皆様、「英語って難しい・・」と感じた時に、「ラテン語よりは簡単だから頑張ろう」ともし思っていただけたら幸いです。